災い転じて・・・仙川・安藤ストリート 世田谷区議会議員 竹村津絵
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2008 年 2 月 18 日     カテゴリ:活動報告
災い転じて・・・仙川・安藤ストリート

2月15日、世田谷・生活者ネットワークの環境部会で世田谷区のお隣の街、調布市・仙川を訪ねました。目的はその全貌が見えてきた「安藤ストリート」。仙川駅の東側に整備された都道の沿道に、安藤忠雄さんによる建築物が並ぶエリアです。

なぜ、ここが「安藤ストリート」になったのか。それは都市計画道路のあり方を問うものであり、そして同時に、災いを転じて福となそうとする地権者のチャレンジ・ストーリーです。

この都道が都市計画決定されたのは昭和37年のこと。道路計画線の大半が地権者・伊藤さんの南北に細長い敷地です。東京には昭和30年代に都市計画決定され、何十年も事業化されず、そのままに放置されている都市計画道路がたくさんありますが、まさにここもその一例でした。

しかし平成2年にこの計画路線が事業決定。その前年、バブル真っ只中に伊藤家には相続が発生し、高い相続税に頭を痛めていた時だったといいます。道路計画線を除いて残る敷地は細長く、しかも三角形や台形の、資産価値のない土地ばかり。巨額の相続税をかかえ、悩みぬいた地権者・伊藤容子さんは、通りに分断された残地に統一された良好な街並みを
創出する開発ができないものかと考えたのです。まさに逆転の発想! そして、この計画地を面白い、と捉えたのが独創的な建築家・安藤忠雄さんだったのです。

一階におしゃれなお店が入る集合住宅、調布市立の劇場・集会所・保育園の複合施設、ミュージアム・・・。統一感あるコンクリート打ちっぱなしの低層建築が続き、空の広がりを感じる魅力的な街並みでした。
「都市計画道路が来る」となれば多くの地権者が高騰した沿道の土地を売りぬき、デベロッパーが開発した個性のない街並みが形成され、グローバル企業の店が並ぶ・・・。東京の多くの街がこうして個性を失っている現状で、他にはない独創的な街をつくったひとりの女性と、安藤忠雄さんや調布市をはじめとするそれをサポートした人々。そのチャレンジ精神もしかりですが、なによりも自分の街を愛し、変化があってもより魅力ある街にしていこうという強い思いがあっての成功例、と感じました。

世田谷区も「住み続けたいまち」をアピールしています。しかしその実態は・・・? 住民不在、没個性の開発を避けるために学ぶべき事例が、すぐお隣にありました。

★安藤ストリートができるまでの展覧会が『東京アートミュージアム』で開催中です

4月オープンの『調布市せんがわ劇場』でもオープニングイベント開催中




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